違いの分かる男

N0WHereNowhere2005-09-10



しばらくインスタントコーヒーを飲んでいない。好きなコーヒーはふたつ。フレンチローストとキリマンジャロ。苦いか酸っぱいか。中途半端な味には味覚も嗅覚も喜ばない。▼少年野球にも人事の季節がある。9月だ。地域にはさまざまな人がいる。さまざまな野球観がある。さまざまな教育観がある。違いがある。▼違いのあることは面白い。心と体の感覚が反応するからだ。ところが、多くの人は往々にしてこの「違い」という感覚を「間違い」と認識する。自分と違うものを間違いとして排除しようとする気持ちが多かれ、少なかれ生じる。▼特に極めることなく途中で止めぜるをえなかった野球人ほど、違いが分かる男が少ない。「界」という字の付く閉鎖社会にしか居場所を求めない人たちの偏り、違いを、私は少し楽しんでいる。▼野球界然り、マスコミ界然り、教育界然り。間違いとは思わないが、バカじゃないかと思う。▼今年の12月を以て、少年野球のコーチは引退する。何をするようになるかはまだ与えられていないが、1月からは仕事に懸ける日々が始まる。秋さえ感じられない今日の暑さの中で、私はもう冬を見据えている。早くコーヒーのおいしい季節にならないだろうか。▼季節のめぐりは思ったよりも早い。人生もそうなのだろう。