雨宿り

N0WHereNowhere2006-04-02


▼外は激しい風雨と雷。部屋の窓に向かって雨が吹き込んでくるのは、春先にしては珍しい。しかし、大体激しい雨ほど長続きはしないものだ。▼久しぶりに「寝て曜日」。学生生活を終え、山形に赴任したのは今から14年前。仕事を始めて、3ヶ月くらいの間、休日は「寝て曜日」だった。仕事は不規則。上手くいかぬことばかり。要は経験不足で、そこに若さゆえの焦りも加わる。万が一でも休日に遊び倒せば翌週は仕事にならない。そんな日が続いた。もしかしたら、一生続くのだろうか、と落胆も加わる。▼それも3ヶ月を過ぎた頃から何とかなるようになる。要は慣れと要領である部分が大きい。その頃には同期の職員と午前1時過ぎまで遊びまわる。それでも仕事が出来た。若かった。▼今日、一日寝た。よく寝た。体から疲れが浮遊してゆく。永遠に続くように見える私の「寝て曜日」は梅雨に入る頃まで続くだろう。梅雨が明ければおそらく「寝て曜日」は終わる。年を取ってよかったと思うところは、経験と知恵だ。昔はやり過ごすことが出来なかった。▼激しい雨の中をずぶ濡れになっても走ってゆく。それは若さの良い部分であり、愚かなところでもある。私にはもう雨の中を走る力はない。おじさんは一時の雨宿り。雨がやんだらゆっくり歩いていきますよ。雨宿りはつかの間の白昼夢を楽しむ時でもあります。いいとこ取りです。ここがおじさんの良さである。▼しかし、雨が上がっても歩き出せなくなったら、つまらないだろうな。

光の教会―安藤忠雄の現場

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