佐藤真が死んだ

渋谷の座敷の居酒屋。金目の煮付けがたまらなく上手かった。〆は稲庭うどん。▼同席したのは、文化番組部のCPだった三浦基、デスクの山本展也。他のどうでもいい話は覚えていないが、「阿賀に生きる」の話だけは覚えている。CPさんもデスク君も「あれはバカだ」と言い切った。▼三浦はその後消えた。文研にでも行ったか？展也はシルクロードのCPやってたかな。「あれ」をバカだと評する神経が、世の中を生きていく要領というものか。▼多かれ少なかれ伝えなければいけないことよりも、教養娯楽に多くのディレクターは逃げおおせた。▼それでも生きていた佐藤さんが心の支えでもあった。また、ひとり、支えがいなくなった。私の考え方は間違っているのだろうか。大事なものを大事にしたいと思っているだけなのだが。▼うつ病による飛び降り自殺。享年49。