命がけ
「神はいつも沈黙ばかりしてる。」「どうして私の祈りに応えてくれないのか?」と問う司祭に、神は応える。「私は常にあなたのそばにいる。」「あなたの行為を通して、常に応え、語っている」と。▼同様に、「命がけの覚悟」は常に私の行為を通して語られているのではないか。行為の前に行う覚悟とはなんだろうか?私にはすこし難しい。それが世間の常識なのだろうが。▼「覚悟」は「信じる」という所作に似ている。(http://d.hatena.ne.jp/N0WHereNowhere/20050811)覚悟の要素は、あくなき情熱と固い意志である。しかし、状況が変われば情熱は冷め、意志は揺らぐ。そうした要素を孕みながらも、否が応でも、内から湧き出る行為の結果として「覚悟」が見えてくるのではないか。▼やはり、覚悟がきれいに成り立つのは、結果としての行為が「命がけの覚悟」を証明した時だけだ。たとえばそれは死である。▼人はなぜ他者に覚悟を求めるのか? 借金の形か? 自らの直感力不足を穴埋めする担保か? もう少しだけ考えてみよう。
- 作者: 星野道夫
- 出版社/メーカー: 福音館書店
- 発売日: 1999/10/31
- メディア: 大型本
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