オリオン

N0WHereNowhere2005-09-26



昨日は少年野球の揉め事の第一次決算日だった。詳細は記さないが、かなりうまく乗り切ることができた。全く憂鬱な日々であった。今回うまく回ったその要因は何であったか。「原因自分主義」でことに当たったからだ。自分の前に与えられた風景はいかなる理由が考えられようとも、全て自分に原因がある。自分がその瞬間、その瞬間に行う作為、不作為が今の現実を導いている。その意識をもって、ではどうするか、どこまでできるかを考える。行動する。途中経過が出る。また考える。そんな当たり前の人の営為の繰り返し。ただし、今までと大きく違うのは、安易に主導権を人に渡さないと言うこと。確かに人に渡すと楽になる。でも、それは一瞬の快楽に近い。結局は苦しみの底なし沼から這い出ることは叶わぬ。▼ソフトバンク・ホークスに宮地という8番バッターがいる。西武ライオンズを解雇された。トライアウトを何とか潜り抜け当時のダイエーに拾ってもらう。34歳。今まで一度もシーズンを通してレギュラーになったことのない男。規定打席にさえ到達できなかった。この男が今年打率3割を越え、レギュラー定着、規定打席を越え、パリーグ第6位の打撃成績を上げている。プロ入り14年目にして始めての出来事。そして、残り試合がわずかになった今でも、彼は自分が首位打者になると心に決めている。誰が何と言おうとも。何がこの男を変えたのか。西武を追われ、本当に野球ができなくなるというリアル。そして、自分が如何に野球が好きであるかという自覚。その根本には主導権を人には渡さない「原因自分主義」が貫かれているように、私には見える。▼監督・コーチ会議を終え、懇意にしている指導者とこじんまりとした飲み会を終えて帰る道すがら、東の空にはオリオン座が上っていた。天空ではもう冬が始まっている。あの星座が西に傾く頃、私にも春が来ていることだろう。