タコ

N0WHereNowhere2005-07-29



全国には通称「タコ公園」と呼ばれている公園が数多くある。私の地域にもある。タコ型の急峻な滑り台が公園の中央に鎮座まします。どこの公園でもほぼおなじ型である。タコ型滑り台業者がいるのだろうか。しかし、溶け込む風景、ペンキのはげ具合、その落書きに至るまで、同じものは一つもない。タコ公園マニアなるものがいそうだ。それほどバラエティーに富んでいる。
▼「自己探求」には意味がないと考えるようになった。私が今、そこはかとなくやっているのは「タコ(他己)探求」である。対象は他人・他者全てと、私の内なる他者全て、である。▼人間関係にはあまり興味がなくなってきた。むしろ関心が向いているのは「自分関係」の方である。全ての他者をどう受け止めているか。全ての出来事をどう受け止めているか。自分関係とは、他者を通した自己との関係である。▼探求はタコ、関係は自己。相矛盾するようなバランスの中で、健全な人間関係も、自己の誇りも成り立っているのではないだろうか。
▼ちなみに少年野球やきつい農作業をやっていて気付いたことだが、「自分」について「忘れる」と、自分関係が上手く調整できる。「考えない」「忘れる」環境が、意識と無意識の自己一致を促進する。その結果、気持ち良い自分関係が生じ、多少の人間関係の軋轢も気にならない。結局、気分を病んでも、薬物投与は根本的な解決には繋がらないのである。
▼タコ公園の滑り台は、意外と征服するのが難しいです。特に正面から頭に向かって上るのは難しい。上り始めると我を忘れます。一度チャレンジしてみてください。ただし、いい大人がタコで遊ぶには、我を忘れねばなりません。自己矛盾の相克というテーマはどこにも転がっています。