ひと言

N0WHereNowhere2005-08-10



『自分の限界が見極められたら、めでたいこと。これで新たな道へスタートできるのだから。』

人にはそれぞれ、生まれながらにして与えられた役割がある。
しかし、それを誰も教えてはくれない。自分自身で見つけるしかないのだ。
「自分でできること、好きなこと、なんでもいいから一度全力投球でやってみろ。だけれども、ある時期がきたらしっかりと自分自身を見極めろよ」
私はよくそう言う。自分自身を見極めるとは、自分の限界を知ることだ。
そのためには、まず、これぞと思うものに死に物狂いで打ち込んで見なければならない。場合によっては、分不相応な役割を追い求めて行き詰まることもあるだろう。
しかし、それも必要なのだ。そうしてはじめて、自分の力はどれほどのものかを知ることができるのだから。
たとえ行き詰まったとしても、不安になることはない。
人は必ず、満足できる「自分の本当の役割」に巡り合えるようになっている。
だから、しっかりと自分を見極め、これは自分の手には負えないとわかったら、そこで見切りをつける勇気を持つことだ。実際、役者としての才能は花開かず、見切りをつけて舞台音楽家に転向、そこで一流になったという類の話はどこにでもある。
「先生は夢を持ってそれに邁進しろって言ったじゃないですか。努力したあげく、才能がないことがわかったら、その努力は無駄になるのですか?」
そんな質問もよく出る。私の答えはこうだ。
「努力は一切無駄にならない。一生懸命努力したそのプロセスで、自分に才能がないことがわかった。努力がなければ、そういう見極めはできなかったのだから」
神様は、成功させるために努力させるのではなく、本気で進むべき道を気づかせるために、君を行き詰らせているのかもしれない。どんなに努力しても、ダメなものはダメなんだ、君には違う道があるのだ、そう知らせるために。
誰もが、自分の努力が報われない時に「なぜだ?」と思い悩む。「自分に才能がない」という事実にうすうす気づきながらも、それを否定して、ないものねだりを続ける。そうしてどんどん自分で自分の首を絞めていく。
現実を目の当たりにしながら、それを認めたくなくて、いつまでも固執すると、結局は本来の自分の役割に気づくのが遅れる。こんなにもったいないことはない。
もう後ろを振り返ることなく、新たな一歩を踏み出そう。
〜大越俊夫『6000人を一瞬で変えたひと言②』(サンマーク出版)より全文抜粋〜

6000人を一瞬で変えたひと言

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6000人を一瞬で変えたひと言〈2〉

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